
詰め物やかぶせ物といった歯科材料の製造販売のYAMAKIN(ヤマキン、大阪市)は4月から、歯科医療現場へのデジタル技術を普及させるため高知大学と共同研究を始めるそうです。地方で歯科技工士が高齢化し人手が足りないことに対応するため、スキャナーや3Dプリンターを活用し歯科材料を効率的に生産、患者のデータを一元管理したりするシステムへ切り替えを促す意図があります。
ヤマキンと高知大医学部はデジタル歯科技術を共同研究する組織「共同研究講座」を設けています。設置期間は2025年2月末まで。ヤマキンは工場を高知県香南市に構えており、高知大と今までも情報交換をしてきた実績があります。
共同研究でまず口腔(こうくう)内スキャナーの精度を向上させるとのこと。歯茎の形状や歯の患部のデータをより詳しく採取し、その後、スキャンデータから詰め物やかぶせ物の形をデザインします。デザインに基づき3Dプリンターで詰め物などの模型を作り、模型通りに詰め物を自動加工します。
患者の治療情報を病院や歯科技工士、ヤマキンなどの材料メーカーが一元管理するシステム作りも目指すとのことで、歯科現場の人手不足や労働環境の改善、生産性の向上につなげる試みです。
参照:日本経済新聞
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